選挙運営

市議会議員選挙に出馬するための準備とは?後援会組織は余裕を持って組織しましょう

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はじめに

今回のエントリーでは、候補者の立場に立った選挙出馬表明後の準備について書きたいと思います。

出馬を表明する頃には家族、特に両親や奥様あたりには真っ先に相談はされている事と思います。

何故、家族への理解が必要かは後ほど書いていきます。

市議会議員になるということは、実はとても大変なことなのです。

 

「何となくだけど、そんなの分かってるよ!」

 

そう言いたいのも分かります。

特に初出馬ともなると、全ての経験が初めてのことばかり。

候補者のために自分の選挙戦に関わる全ての人を巻き込むのです。

しっかり覚悟をした上で、その意思表示を確固たるものにする必要があります。

 

家族・親族への意思表示はいちばん最初に

市議会議員選挙への出馬の意向を固めたら、まずは家族・親族への報告から。

出馬する全ての人が親兄弟から絶大な信頼と支援を100%受ける事が出来るか?と言えば、決してそうではないことも多いようです。

なぜなら、選挙戦を勝ち抜いていくためには家族の協力が絶対に必要だからです。

候補者は選挙戦の1週間の間、遊説で一日の殆どを街宣車に乗って過ごします。

その間の選挙事務所の留守番は、大概は身内か出納責任者、事務員さんの仕事になりますが、不特定多数の出入りが多い選挙事務所には必ず身内が一人は居ないと不意の来客に対応出来ない場合があります。

従兄弟親戚も大勢いらっしゃるでしょう。

候補者の従兄弟親戚の顔を知っているのは、候補者の親族のみです。

 

また、選挙期間をはじめとして、候補者が選挙活動をする際にも候補者の家族は世間からも注目されます。

 

家族が候補者の出馬を歓迎しない場合の最たるものとして、その家族もが世間から注目される事を嫌がる理由がいちばん大きいようです。

この点をクリアしておかないと、いざ出馬!となった時に家族に協力して貰えなくなれば、いちばん困るのは候補者本人です。

 

家族が候補者の唯一無二の理解者であり、支援者なのです。

 

 

 

 

市内の有力者、会社経営者、元議員さん、現職議員さんにご挨拶

現職議員さんに挨拶

市議会議員に出馬するとなると、候補者本人も地域ではそれなりに顔が通っている人物であると思います。

現職の市議会議員さんへの挨拶ともなると、ちょっと腰がひけることでしょう。

出馬を表明した市議会議員選挙が総選挙だった場合、現職議員さんも続投して本戦に出馬する場合は、言うまでもなくお互いにライバル関係になるわけですからいい顔はされなくて当然です。

しかし、挨拶をしなければしないで「あいつは挨拶が無い」と言われ、挨拶に行けば行ったで「よく挨拶に来れるな!?」と陰口を叩かれます。

いづれにしても悪く言われるのが選挙です。

行かないで陰口を叩かれるより、今後の事を考えるのであれば挨拶に行っておいたほうが良いでしょう。

悪口を言われることは、相手に警戒を与えている証拠。これは新人候補者にとっては名誉な事です。

相手にもされていない人物であれば話題にも取り上げてくれる事もないでしょう。

「選挙は陰口を叩かれてなんぼ」

です。

このくらいで怖気づくようでは、選挙への出馬は諦めて下さい。

 

市内の有力者さんに挨拶

有力者さんとは、市内でも大きい会社を経営されている力を持っている方々です。

当然、そのクラスの大物の方となると、既に支援をされている議員さんが居るはずです。この辺は、あらゆる場所から情報を集めて目星の付きそうな方を見定めて、その方の知り合いに顔を繋いでもらうなどしてご挨拶に行ったほうがいいでしょう。従業員を多数抱えている企業であれば、その企業からの固定票をある程度集めることが出来るかも知れません。

また、元市長、元市議会議員、元市議会議長、町内会長、各種任意団体、組合の組合長などにご挨拶をしておいたほうが良いかも知れません。

因みに、金融機関や商工会議所、選挙用ポスターを制作する印刷所、看板屋さんなどは、公平な立場を尊重して選挙とは一線を置いている組織が多いので、よほど親しい間柄でない限り迂闊に選挙のご挨拶などに行かないほうが賢明です。行けば行ったで相手に迷惑が掛かることもあります。

慎重に行動してください。

 

 

事前運動は公職選挙法違反です

ご挨拶を.....とか書いておきながら、一応補足しておきますが、告示前の選挙活動、つまり、「この度の〇〇議員選挙に出馬しますのでよろしくお願い致します」は事前運動と見なされ、公職選挙法違反 となります。この点はグレーな部分も多く、公にはされていませんが、告示前に「立候補を表明する」行為は控えましょう。

では、どのように挨拶するか?。

あくまでもグレーゾーンですので、あからさまに 「今後立候補します」 以外の自身の言葉を見つけて下さい。

乱暴な言い方かもしれませんが、グレーゾーンですので当方としても何とも責任が取れません。

 

 

 

後援会準備に入る

後援会の準備に入ります。

選挙も事業もにている部分がありますが、まず必要となってくるのは 人、モノ、カネ です。

厳しい言い方をしますが、カネが無い人は選挙に出ようとは思わないと思いますのでここでは割愛します。

人をカネで買うことが出来ないのが選挙ですから、人財選びはとにかく大変です。

特に後援会の役が付く後援会長と出納責任者は一番大変な苦労を強いられるのに公職選挙法では報酬を貰えない立場に居ます。

そして、この後援会長と出納責任者が後援会の要となりますので、「報酬は払えないけれど協力して欲しい」と要請して、心の底から候補者を支えてくれる人物でなければなりません。

候補者本人がいちばん信頼出来て、書類作成や選挙期間中の金銭管理や事務処理の一切を任せられるかたを 出納責任者 に、

候補者本人の心の支えとなり、誰からも信頼されていて人脈が厚く、スピーチ慣れしている方を 後援会長 に据えると後援会活動も上手く回ると思います。

 

後援会が昨日しなければ、選挙活動の準備すら出来ません。

出馬を表明してから最初に行うことは、都道府県の選挙管理委員会に後援会組織立ち上げの申請をだすことから始まります。

なので、後援会の役員が決まっていない場合は、この後援会の届出を出すことが出来ませんので、出来るだけ早い期間に決めておいたほうが良いでしょう。

 

都道府県に後援会の届出をする場合に必要な人員は

  • 候補者
  • 後援会長
  • 出納責任者
  • 出納責任者の代行

の4名です。

この候補者を除く3名は出来るだけ早く選定しておきます。

 

 

 

選挙事務所の選定

選挙事務所は、市内にある賃貸事務所を選挙活動中の短期間借り上げる場合と、自宅を仮の選挙事務所として登録する場合と大きく分けてこの2種類であると思います。

はじめに括りの一つとして、後援会事務所・選挙事務所の二つの言葉がありますが、建物は同じ場所であっても、選挙期間前の立候補準備と選挙期間後の後片付けをするときは 後援会事務所 と呼び、選挙期間中の1週間の間は 選挙事務所 と呼ぶことが多いです。

後援会事務所を候補者の自宅にしたり、後援会長や出納責任者の自宅にするケースもあるようですが、あまりおすすめは出来ません。

県会議員や国会議員の場合は、地元に事務所を構えてスタッフを常駐させる事も多いですが、市議会議員クラスではそこまでは必要ありません。貸事務所と常駐スタッフを雇ってしまえば、1ヶ月の議員報酬が無くなってしまいます。

賃貸の場合は、告示日の1ヶ月前くらいから投票日の2~3日後までを目安に借り上げると良いでしょう。

経費を切り詰める場合は、投票日の翌日に事務所をたたむ候補者も多いです。

 

賃貸物件の場合

◯メリット

前者の場合のメリットは、貸事務所なのでひと目に付く場所や選挙活動に最適な場所を探して選定できるという大きなメリットをもたらします。

そのような利便性の高い場所を選定することで、不特定多数の支持者を集める事も容易です。選挙事務所の立ち上げの際の事務所開きや出陣式など、支持者を集めたい場合は立地さえ慎重に選定すれば人を集めやすい場所を自ら選定できます。

支援者が気軽に立ち寄れる場所を提供することで支援の和が広がる事も大いに考えられます。

また、賃貸物件ですので、その契約に携わった不動産会社や大家さんにご挨拶することで、その関係者を味方に付ける事も期待出来ます。

こちらはお金を払って借りる訳ですから、そのくらいの事は期待してしまいますよね.....。

でも、それも候補者の人柄と最初のご挨拶次第ですね。

 

◯デメリット

一方でのデメリットは、敷金・礼金・前家賃を収めなければならないなど、選挙期間中で最も大きな経費負担の一部ともなるでしょう。

また、短期間の賃貸であっても、電気、ガス、水道、電話などの契約も行わなければなりません。

収支報告書には、この賃貸契約に関わる全ての金額と、水光熱費などのランニングコストなども漏れなく記入する必要があります。

また、近隣の方に何かとご迷惑を掛けるので、近隣の事業所や住宅などとのお付き合いも慎重にしなければなりません。

いらぬトラブルを引き起こして貴重な選挙戦を棒に振るいたくは無いものです。

入居してから選挙戦が終わって退去するまでの間は、気を抜くことが出来ないのが賃貸のデメリットとも言えます。

 

 

 

自宅で選挙事務所を構える場合

◯メリット

ここで言う自宅に選挙事務所を構える場合のデメリットは、賃貸物件を借りる場合と真逆と考えれば宜しいかと思います。

最大のメリットは、経費が掛からないこと。

自宅に事務所を借りる場合の選挙事務については経験がありませんが、恐らく自宅も賃貸の場合は、経費を按分して報告すれば良いのでしょうか!?そこは私も経験が無いので分かりません。

そして、もう一つ。

気心知れたご近所づきあいの方々が周りを固めてくれていますので、それなりの配慮は必要かも知れませんが、賃貸物件よりは柔軟に対応出来そうですね。

でも、これはについては普段候補者さんがご近所とどのようなお付き合いをしているかに寄りますのでケースバイケースでしょう。

 

 

◯デメリット

自宅の立地にも寄りますが、貸事務所に比べて人を集めづらいのが特徴です。

もちろん、街の中心部に近くて、クルマを20~30台泊めるスペースもあって、自宅の中に30人程度の人が座れるスペースがあるのであればこの問題は解消されます。

民間のアパートなどでは厳しい面も多々あるでしょう。

選挙期間中は不特定多数の方が選挙事務所に出入りしますので、家族のプライバシーも侵害される恐れがあります。

この点に留意して、慎重に決める必要があるでしょう。

 

 

 

まとめ

今回は選挙に出馬するための準備と後援会の立ち上げ、選挙事務所についてなどをエントリーしました。

出馬の意向を固めてからは、何かと忙しい日々を送る事となります。

家族サービスなんて暫くできないでしょう。

その点も考慮しつつ、出馬前には出来るだけの雑用を終わらせた上で望みたいところです。

それでは。

 

 

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